EMS

EMSとは

EMS(Electrical Muscle Stimulation)は日本語で神経筋電気刺激療法と呼ばれる治療法です。日本では筋トレのために使われているイメージですが、病院などで行っている低周波治療器から当院で行なっている業務用の機器、家庭用の低周波治療器やトレーニング機器まですべて、電気の力で筋肉を動かして何かの作用を得ようとするもの全てがEMSに分類されます。

EMSの特徴

EMSの特徴は何と言っても自分の力以外で筋肉を動かせることにあります。

我々人間にとって筋肉を動かすと言うことはとても大切です。

人間の身体は、使わない機能はすぐに退化させようとします。わかりやすい例で言えば長期入院の後はすぐに筋肉が衰え、ヒョロヒョロになってしまいます。

これは、身体が『あ・・・今は筋肉は使わなくていいんだ』と錯覚し、筋肉の合成をやめてしまうことが原因です。

筋肉の退化=痩せ衰えるだけではありません。

筋肉の伸び縮みが行われなくなると、筋肉は伸びる力を失います。
その結果、筋肉は硬く、質が悪くなります。怪我をしやすくなったり、関節への負担が大きくなり、腰痛や膝関節痛、五十肩などの原因になってしまいます。

EMSは、こういった筋肉の退化を色んな方面から抑制することができる機械として注目を集めています。

EMSの効果

EMSの効果は、用途によって異なります。

治療目的のEMS

治療目的のEMSの効果は、筋肉を収縮させることによる筋ポンプ作用と、血液の灌流促進、老廃物や疲労物質などを流すことによる疲労の回復などが挙げられます。

また、筋肉の柔軟性が向上するため、関節痛などにも効果が期待できます。

トレーニング目的のEMS

トレーニング目的のEMSの効果は、強い筋肉の収縮をさせることによる筋力アップです。

4Hz〜100Hz程度の低周波は、筋肉に強い収縮をかけることができます。筋肉は強い収縮で強くなるため、電気の力を借りたトレーニングであっても筋力アップにつながります。

用途によって周波数を変えると効果的です。

1分以内で筋肉を強くすることを目的とする場合、100Hz程度でも良く、長い時間のトレーニングを目的とする場合には4Hz〜20Hz程度までの超低周波が良いとされています。

筋肉は電気刺激になれることでトレーニング効果が無くなる性質があり、100Hzではトレーニング効果が得られる程の筋収縮は1分程度しか得られませんが、短期的には超低周波よりも強い筋収縮が起こります。

ダイエットなども含めて、EMSで筋肉を強くしたいという方は低周波のものがおすすめです。

EMSの対象疾患

EMSは電気の力で筋肉を強くする機械。その性質上、筋肉を鍛えたり、ほぐしたりすることで効果が得られる疾患に対しては一定の効果が期待できます。

治る!というわけではありませんが、関節への負担を和らげたり、支える力をつけることができます。

また、筋肉の働きを良くしていくことで自律神経系の機能が高まることがわかっています。そのため、いくつかの自律神経系のご病気に対しても効果が期待できるものがあります。

整形外科疾患以外の症状

神経系症状
  • パーキンソン病
  • 多系統萎縮症
  • スティッフパーソン症候群
  • 脳梗塞後遺症など筋肉の緊張を伴う病気
自己免疫疾患症状
  • 関節リウマチ
自律神経症状
  • メニエール病
  • 頭痛
  • 自律神経失調症
  • 不安神経症
  • 不安・抑うつ
  • コロナ感染後遺症

整形外科疾患全般

首の痛み
  • 変形性頚椎症
  • 頚椎症性神経根症 
  • 頚椎症性脊髄症 
  • 頚椎椎間板ヘルニア
腰の痛み
  • 腰痛症
  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 変形性腰椎症 
  • 圧迫骨折後遺症
  • 腰椎すべり症
  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 急性腰痛症(ぎっくり腰)
  • 変性側弯症 
  • 椎間板症
肩の痛み
  • 肩関節周囲炎 
  • 四十肩、五十肩
  • 腱板損傷
足の痛み
  • アキレス腱炎
  • 足底筋膜炎
  • 踵部脂肪体障害
  • 蜂窩織炎
交通事故後遺症
  • 頸椎捻挫後遺症(ムチウチ)
  • 腰椎捻挫
  • 手足の痺れ
膝の痛み
  • 膝関節痛
  • 変形性膝関節症
  • 半月板損傷 
股関節の痛み
  • 股関節痛
  • 変形性股関節症
  • 臼蓋形成不全
  • 股関節インピンジメント
  • 先天性股関節脱臼
スポーツ障害
  • オスグッド・シュラッター病
  • シンスプリント
  • ジャンパー膝
  • タナ障害
  • 野球肩
  • 野球肘
  • 水泳肩
  • テニス肘
手指の痛み
  • ばね指
  • ガングリオン
  • 腱鞘炎
  • ドケルバン症候群
  • へバーデン結節

EMSは、これらの疾患や症状の原因となっている筋肉の働きを変えていくことができます。

当院でのEMS

EMSの父と呼ばれているEMS研究の世界的権威である京都大学名誉教授の森谷敏夫先生とは、大学院の頃の特別講習でお会いしました。

当時、森谷先生は国から研究費を取得し、『フレイル患者や糖尿病患者、変形性膝関節症で運動したくてもできなくなった、いわゆる運動弱者の方でも運動で得られる健康効果を得られるようにしたい』と、EMSの研究を京都大学病院で行なっていました。

その研究結果を教えていただき、鍼の効果+EMSの効果があれば、関節の疾患に対して無敵になれるのではないかと感動し、京都大学進学を目指したきっかけになりました。(森谷先生の研究室の都合で、かないませんでしたが・・・)

それからも、EMSの情報はいち早くキャッチし、治療と合わせて患者様にお届けできるように準備しております。

当院ではEMSを、お身体の目的に合わせて使い分けています。

『楽トレ』と呼ばれる機械を導入しており、この機械はモードの切り替えによってトレーニングができたり、治療器になったり、用途に合わせて使い分けることができます。

ダイエットをしたいけれど、なかなか運動する気になれない。運動した方が良いのはわかっているけれど関節が痛くて運動ができない。糖尿病で筋肉を鍛えていかなければいけない。そんなお悩みをお持ちの方は、福岡の鍼灸院おるきにご相談ください。

福岡市西区の鍼灸治療

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