この記事のポイント
- 坐骨神経痛時は腰に負担をかける高負荷の筋トレは避ける
- 痛みのない範囲での自重トレーニングや体幹メニューが推奨
- 関節痛予防にはコンドロイチンやアボカド大豆不鹸化物も選択肢
- 痛みが強い場合は無理せず、専門家の客観的な評価を受けること
坐骨神経痛の時、自己流の激しい筋トレは神経の圧迫を強め悪化を招きます。福岡市の鍼灸院おるきでは、重い負荷を避け、痛みのない範囲で神経の血流を促す軽めの運動から始めることを推奨しています。
「坐骨神経痛でも、ジムでガンガン鍛えれば治るんでしょ?」という誤解
日頃からジムに通われている患者様から、「坐骨神経痛になってしまったのですが、もっと腰回りの筋肉を鍛えれば治りますよね?」というご相談を頻繁に受けます。
痛みやしびれがあると不安になり、筋力不足が原因だと考えてしまうお気持ちはとてもよく分かります。
確かに、長期的には筋肉をつけて腰周りを安定させることは大切です。
しかし、痛みが出ている最中にガンガン鍛えるというアプローチは、実は逆効果になることが多いのです。
そもそも坐骨神経痛とは、腰から足にかけて伸びる人体で最も太い「坐骨神経」が、何らかの原因で圧迫されたり刺激されたりすることで、お尻や太もも、足の裏などに痛みやしびれが生じる状態のことです。
この神経が過敏になっている状態のときに強い負荷をかけると、周囲の筋肉が硬く緊張してしまいます。
その結果、硬くなった筋肉がさらに神経を締め付け、痛みを悪化させてしまうという悪循環に陥るのです。
まずは「筋肉をつければ痛みが消える」という誤解を解き、今の体の状態に合わせた対処をしていく必要があります。
「痛い時はとにかく安静にして、福岡市内のジムも休会すべき?」という思い込み
筋トレが良くないと聞くと、「じゃあ痛い時はとにかく布団でじっとして、ジムも長期間休会した方がいいのか」と思われるかもしれません。
過去には、腰や足に痛みがある時は「絶対安静」が常識とされていた時代もありました。
しかし、現在では長期間の安静はかえって回復を遅らせるという考え方が主流になっています。
動かさないことで全身の血流が悪くなり、筋肉も痩せ細って関節が硬くなってしまうからです。
もちろん、立っているだけでも脂汗が出るような激痛がある数日間は、無理に動かず休むべきです。
ですが、強い炎症が少し落ち着いて「動けるけど痛い」という段階になれば、適度な運動を取り入れた方が神経への血流が促され、回復の助けになります。
福岡市内のジムに通われている方なら、必ずしもすぐに休会手続きをとる必要はありません。
マシンの使い方やメニューを一時的に変更することで、坐骨神経痛の回復に向けた運動を続けることは十分に可能です。
「スクワットは腰に良いから続けるべき?」という勘違いと避けるべき筋トレ
ジムでのトレーニングにおいて、「スクワットは体幹も鍛えられて腰痛予防になるから、これだけは続けるべき」と考えている方も少なくありません。
スクワットは素晴らしい全身運動ですが、坐骨神経痛の症状が出ている時だけは例外です。
バーベルを担ぐような重いスクワットは、腰の骨(腰椎)やその間にあるクッション(椎間板)に上から強い圧力をかけます。
この圧力が、神経の出口をさらに狭め、しびれや痛みを増幅させる引き金になってしまうのです。
私はこれまでのべ10万人以上の施術経験や膨大な腰痛関連の論文と向き合ってきましたが、良かれと思って続けた高負荷のトレーニングで症状をこじらせるケースを数多く見てきました。
坐骨神経痛の時に避けるべきなのは、スクワットだけではありません。
床から重いバーベルを持ち上げるデッドリフトや、重りを足で押し返すレッグプレスなど、腰を強く反らしたり深く曲げたりする種目は非常に危険です。
神経への物理的な圧迫が強まる動きは、症状が完全に落ち着くまで勇気を持って休むことが大切です。
「ストレッチだけしていればいい?」という通説と当院の推奨メニュー
「筋トレがダメなら、ジムに行ってストレッチだけ念入りにやればいいですか?」というご質問もよくいただきます。
筋肉を柔らかくすることは良いことですが、坐骨神経痛の時に過度なストレッチを行うことには限界と注意点があります。
たとえば、立ったまま前屈をしてハムストリングス(太ももの裏)を強く伸ばすようなストレッチは、坐骨神経そのものをピンと引っ張ってしまいます。
神経はゴムのように伸び縮みする組織ではないため、無理に引き伸ばすと炎症が強まり、痛みがぶり返す原因になります。
当院では、坐骨神経痛を抱えながらジムに通う方へ、以下のような無理のないメニューを推奨しています。
- まずはエアロバイクなどの負荷の軽い有酸素運動を15分程度行い、全身の血流を良くする
- 筋トレをする場合はマシンの重りを通常の半分以下に設定し、反動をつけずにゆっくり動かす
- 腰に負担のかからない背中や腕など、上半身のトレーニングを中心に行う
- 少しでも足やお尻に痛みや違和感が出た時点で、その日のトレーニングは即座に終了する
大切なのは、痛みを我慢してまで追い込まないことです。
物足りないと感じるかもしれませんが、今の時期は「神経への負担を減らしながら血の巡りを保つこと」が最大の目的だと割り切ってください。
ジム通いの患者様からいただく坐骨神経痛の疑問にお答えします
Q. 坐骨神経痛がある時、ランニングマシーンで走っても大丈夫ですか?
A. 走ることは控え、傾斜をつけずにゆっくり歩く程度にとどめてください。
走る時の着地衝撃は体重の数倍になり、それがダイレクトに腰椎に伝わるため、神経の圧迫を悪化させるリスクが高いからです。
Q. 筋トレ後に痛みが出た場合は、患部を冷やした方がいいですか?
A. ズキズキとした強い痛みや熱を持っている場合は冷やし、それ以外は温めるのが基本です。
急に痛みが増した直後はアイシングが有効ですが、慢性的なしびれや重だるさの場合は、温めて血流を促す方が筋肉の緊張がほぐれ、回復を助けます。
Q. トレーニングベルトを巻けば、重い重量を扱っても問題ないですか?
A. ベルトを巻いたとしても、坐骨神経痛がある時の高重量トレーニングは控えるべきです。
ベルトは腹圧を高めて腰回りを安定させる効果はありますが、重りによって腰椎にかかる物理的な圧力や、神経への直接的な負担を完全に防ぐことはできないためです。


コメント